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About Me.

1958年 東京都生まれ

2014年 33年間のサラリーマン生活を卒業し長野県に移住 自称”タキビスト"   

個展

 

2015年 銀座煉瓦画廊にてオブジェによる個展「月蝕装置」開催

 

2016年 銀座煉瓦画廊にてアクリルボックスによる個展「凍結のための修辞法」開催

 

2017年 銀座煉瓦画廊にて蜜蝋画による個展「泡沫ノ静物」開催

 

2018年 銀座煉瓦画廊にてグァッシュ、モノタイプによる個展「滴下する非在の剥片」開催

 

2019年 LIBREにてオブジェ、平面作品による個展「ATOKATA」開催

2022年 LIBREにて版画作品による個展「BLACKWORK」開催

公募展入選入賞

2020年 第9回 FEI PRINT AWARD

 

2021年 第10回 FEI PRINT AWARD

 

           2021年アワガミ国際ミニプリント展

 

           第9回 山本鼎版画大賞展

 

2022年 第65回 CWAJ現代版画展      

 

2023年 南島原市セミナリヨ現代版画展

 

    第66回 CWAJ現代版画展

    第12回 高知国際版画トリエンナーレ展

 

  その他グループ展多数

「絵画は死んだ」と言われた最初は、19世紀に写真が発明された時に遡るようです。その後も絵画を放棄したデュシャン、絵画から再現性を排除したモンドリアンやポロック、そしてミニマリズム、コンセプチュアルアートの登場によってその都度絵画の終焉が言われてきましたが、必ずその後に「絵画回帰」が起こり絵画は生きながらえました。死にそうになったり生き返ったりの繰り返し。

 近頃では画期的な新しい表現が生まれず過去の引用とシュミレーションによって停滞感が蔓延している中でNFTが注目され、待ってましたというようにAIartの登場で今後の成り行きに興味津々。どうやらNFTは投機の対象の意味合いが強すぎてARTから逸脱してしまっているようですが、AIartはかつての絵画殺しだった写真というもの撮って生業としている一部の人々の脅威となり、イラスト作製で生活ている人達の仕事を奪いつつある現実に加え、chatGPTの登場により絵画のみならずアート全般、人間の想像全般から人間そのものの役割を奪う時代が現実になりつつあります。

 絵画だけでなくアートは死んだ?

 そんな嘗てない技術革新の現在を横目で見ながらお気楽に今日も製作を続けています。

 自分自身20年ほど前には3DCGアニメを作製しておりましたが、投資さえすれば何でも作れちゃうけどヴァーチャルでしかない世界に飽き足らず、アナログの世界に移行し、紆余曲折を経て2020年からコロナ禍での停滞の中、版画の魅力にハマってしまいました。版画はアーティストとアルティザンの両方の力量が求められ、データを作るのでなくモノを作りたい欲求を満たすのに版画は絶好のメディアだと感じました。

 版画なんてデジタルプリントの普及でとっくに廃れても良いはずなのに残っていますよね。画像を作ってプリンターの出力ボタンを押せば何枚でもプリントできてしまうデジタルプリントと違い手間も暇も金もかかる版画がなぜ嘗ての勢いは無くなっても生き残っているのか。

 最近では、デジタルプリントも版画の一分野としてみなす考えもありますがちょっと違うような気がしてます。かつてアナログの写真のイメージだけを版に起こして作製した作品はありましたが、印画紙そのままを使ったらそれはあくまでも写真であって版画とは言えなかったと同様に考えれば、アウトプットがデジタル出力であればそれはデジタルプリント以外ではないと思います。

 現代に生きるものとしてアナログに固執するつもりはありません。今の時代に生まれた便利なものは使わない手はないと思い、デジタルデータを作り出すソフトウェアも画材の一種、CGもアナログ写真同様モチーフの一つとして利用し、AIによって作ってもらった画像もインスピレーションとモチーフと考えて使用すれば表現の幅は広がります。AIartの登場で取り沙汰されている著作権等の問題も避けて通れるはずです。

 そしてここで重要なのは、あくまで最終のアウトプットはアナログの版画技法で行う。版種による手作業の味はモニターに映るだけのデジタルでは表現出来ない世界です。もっとも、​仮想現実で充分で物質の手触りや風合いに興味のない人には無意味な世界ですが。

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